DJのテクニック技術
DJの心臓的テクニックと言っても過言では無いつなぎの技術、そしてミックス技術。
ギターで言えば、コード、ドラムで言えば8ビートのようなものでしょうか。テクノ、ヒッホップ、ダブ、レゲエ、ロックンロール…。踊りを推奨されるクラブであればこれらの技術は必要不可欠なものとなります。
ダンスホールやクラブでお客さんがノリノリで踊っている時に曲がその尺通りに終わってしまったらその瞬間シラケてしまいますよね。
特にポップ系の曲やユーロビート系の曲は、長さ5分平均、長くても平均7、8分と言った所でしょうか。
クラブの流れが8分で止まってしまったら寂しいですよね。そんな時にDJのテクニックが役に立ちます。それが、つなぎの技術とミックス技術。
クラブへ言った経験が1度でもある方はわかると思いますが、次から次へと曲は掛かるのでホールは盛り上がりっぱなし、みたいな経験をされませんでしたか?それは、いわゆるつなぎの技術。もっとも、その時は酔っぱらって覚えて無かったかも知れませんが(笑)
しかしながら、違う曲同士を繋ぐ訳です。しかも世界の中で無数にある曲の中から。当然、テンポだってキーだって全然違うの位はわかりますよね?
例えば、Aと言う曲のキーがjazzなどに多いE♭に比べ、次の曲がポップス等に多い明るめのcメジャーだった場合、そのままいきなり繋いでしまうと違和感を覚えます。
そこで、このようなケースでは様々なテクニックが応用されたり、下準備が必要だったりします。
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1.キーを予め下調べしておく
今は音の波形を確認しながらキーを調べる機械もありますし、ある程度の音楽理論がわかれば、曲の調整は自分でわかる事が出来ます。
そして、有名な曲には”レギュラーキー”と言われる、「この曲だったらキーはこれ」みたいな決まってるパターンもあります。同じE♭の曲を2つ見つけたら、そのまま繋げ合わせても違和感は無いですよね。このように持ち曲のキーを先調べしてインプットしておくと、無難に曲を繋ぐ事が出来ます。
2・ピッチを変える
ピッチと言うのはDJで曲のテンポを表します。
テレビを2倍速にすると、動きもちょこまか速くなって、声も高くなりますよね。遅くなると、声も低くなります。
”ピッチを変える”と言うのは、その原理を応用したものです。
例えば大体テンポ130ほどの曲で7〜8%ピッチを動かす事でキーが半音上がります。つまり、Dの曲のまま流しっぱなしで最後にE♭にしてから次の曲に繋ぐ事だって出来ちゃうんです。
但し、お客さんでもDJ本人でも、その曲に思い入れがあったり、キーやピッチをあまり変えられたくない方だって中には居るかも知れません。
極端なピッチコントロールは、自宅練習の時は勿論幾らでもやっていいものの、実際の現場では、その場の雰囲気に応じたいものです。
3.イコライザー使用
キーを決めるポイントは、ベース音です。例えば、長い鍵盤を用意して、♪右手は高音でドミソドミソと弾いた場合、左手で低音のドを抑えていれば、キーはCになりますが、左手でファの音を押していれば、キーはFになります。(一概に全てとは言いませんが、この音楽理論系の話は長くなり過ぎるので省略します。)
全ての音には”周波数”と言うものがあって、イコイジングと言う機能は、その周波数を部分的にコントロールする事が出来ます。
単位はHz(ヘルツ)で表しますが、例えば曲の決め手となるキーのベース音が30Hzだとしたら、曲を再生しながらその部分のみをカットする事が出来ます。
例えば先ほどと同様、A曲がE♭、次の曲がcメジャーだった場合、次の曲のベースラインのイコライジングをカットしておく事で、曲のキーがわからなくなります。
曲が始まって、徐々に曲が展開してきたところで、ようやくカットした曲のベースラインをふんわり戻す。こうする事で、キーが違う曲でも違和感なく合わせる事が出来ます。
これらは一例で、繋ぎ方は本当に千差万別です。
キーだけをポイントにしただけでここまで長くなりましたが、もう1点、曲を繋ぐ上でその曲同士の知っておかなければいけない大事なポイントがあります。そう、それは、曲のテンポです。
極端に言ってしまえば、高速の速い曲とバラードは対局。しかしその2曲を繋げるのであれば、ある程度の曲の速さは合わせなければなりません。この速さの事を、先ほど挙げた、”ピッチ”、或いは”BPM(ビート・パー・ミニッツ)”と言います。
MIX ミックスとハコ鳴り
そのBPMをバスドラ音と小説数などを基準に計り、もう一方の曲の速さを合わせて行く作業の事を、「ミックス」と言います。簡単に言えば、良く言う”DJのミックス”と言うテクニックは、速さを合わせる事と言ってしまえば一発かも知れません。
そして、「ハコ鳴り」について。
上記の2点は大きく分ければ卓上のテクニックとなり、初心者でも自宅で練習が出来る部類のものですが、サウンドを提供するDJと言う立場、「ハコ鳴り」と言う名前そのままの、ダンスホールでどのように音が鳴るかと言うのもわからなくてはなりません。
クラブによっては縦長のハコ、正方形のハコ等でも、またコンクリート作りか木製か2階なのか地下なのかでも響きは全然違って変わって来るのです。
当然ながら、その箱の作りの中で合った曲の選択が問われます。リハーサルやサウンドチェックが行えるハコであれば、事前に現場に行き、音の響きをしっかり確認しておく事も、DJのテクニックとも言えましょう。
本当に初心者の方には一見、CDやレコードを掛けてるようにしか見えないと言ってしまっても過言では無いですよね。
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